反平和賞キャンペーンを行う弾圧国家とは [人権問題 中国 劉暁波 弾圧]

【ちゃいな.com】中国総局長・伊藤正 反平和賞宣伝 効果に疑問 (産経ニュースより)
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 天安門事件後、西側諸国の制裁を受け、国際的に孤立したとき、トウ小平氏は「われわれは孤立を恐れない」と強調した。その半面で、トウ氏は対外交渉でおごり高ぶるのを戒め、西側との関係改善に努めた。トウ氏は経済発展には西側との協調が不可欠と考えていた。

 しかし今、状況は変わった。世界金融危機で西側経済が混乱し、停滞する中で、中国はその巨大な市場と外貨準備、さらにはレアアースまで外交の武器にしている。胡錦濤国家主席の先のフランス訪問では、人権問題で再三、中国と摩擦を起こしてきたサルコジ大統領も口をつぐんだと伝えられた。ノーベル平和賞の元締めであるノルウェーに対する中国の露骨な嫌がらせも続いている。

 中国漁船衝突事件をめぐる対日強硬姿勢もそうだったが、もはや中国は当たるべからずの勢いで、鼻息は荒い。中国内部では、中国独自の平和賞を創設し、真に世界平和に貢献した人物に授与してはどうか、との提言もあるという。その最初の受賞候補は、胡錦濤氏か。彼は、中国の貧困人口を半減させ、「平和と発展」戦略を世界に広め、第三世界への無償援助を惜しまなかった、と。

 かつてのスターリン平和賞ではないが、社会主義体制の権力層が考えることは、独善的になりがちだ。中国はスターリン時代のソ連とは違って、対外開放し、人びとの価値観の西洋化が著しい。権利意識の強いネット世代は、政府の宣伝には乗らず、当局の反平和賞キャンペーンが支持を受けるか疑問だ。
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